2026年8月10日、静岡県掛川市にある掛川城(かけがわじょう)へ二度目の訪問を果たしてきました!
前回訪れた2022年(令和4年)8月はあいにく修復工事中だったため、今回は数年越し待望のリベンジ登城です。
ネットやSNSで検索すると「天守閣の階段が急すぎて怖い」「登るのが大変」といった口コミをよく目にします。

この記事では、実際に現地を訪問して判明した階段のリアルな傾斜感や注意点、混雑を避けて綺麗な写真を撮るための立ち回り、最新の靴の預け方、見逃せない遺構、さらには前身である『掛川古城』のアクセス注意点まで、一次情報満載で徹底解説します!
2026年8月11日、1泊2日での静岡お城巡り遠征
初日に訪れたのは、山中城と諏訪原城の2城でした。 遮るもののない真夏の太陽のもと、山中城のダイナミックな畝堀や障子堀、諏訪原城の見事な丸馬出しを歩き回るうちに、体感温度は限界を突破。汗は滝のように流れ、「正直、めちゃくちゃきつい…」「早く涼しい我が家に帰りたい…」と、頭の中は後悔と疲労でいっぱいになっていました。あまりの酷暑に、「今後は絶対に夏場の攻城は避けよう」と固く心に誓ったほどです。

しかし、翌日に訪れた掛川城、そして横須賀城の姿を目にした瞬間、その過酷な思いは一気に吹き飛びました。 木造天守の美しさと迫力の急階段で知られる掛川城、そして玉石積みの独特な石垣群が圧巻の横須賀城。歴史の息吹を肌で感じられる2つの名城をじっくりと堪能したとき、「あんなに苦しかったけれど、本当に来て良かった」と心から感動が湧き上がってきました。 暑さとの闘いだったからこそ、たどり着いた感動もまた一塩。真夏の過酷さと名城の魅力を全身で浴びた、忘れられない静岡攻城の記録です。

今回の掛川城訪問は二度目となります。今回は天守だけでなく、前身である掛川古城や城郭の周囲までじっくりと足を伸ばして歩いてみました。
掛川城は魅せる城、平和の時代に輝ける城というと先入観がありましたが、こうして歩いてみるとか考えが変わってきました。

世間では「高天神を制する者は遠江を制す」と称され、激闘の舞台となった高天神城が注目されがちです。しかし、実際に現地を歩いた私から言わせれば、真に遠江を制する鍵を握っていたのは、高天神城ではなく掛川城だったのではないかと思えてなりません。
その理由は歴史的な事実が如実に物語っています。 かつて徳川家康は、掛川城に籠城した今川氏真を半年以上攻め立てたものの、結局力攻めでは落とせず和議(交渉)で開城させるしかありませんでした。そして何より、あの武田信玄・勝頼親子ですら、掛川城への直接の力攻めだけは避けているのです。これこそが、掛川城が付け入る隙のない硬城だった何よりの証左でしょう。
東海道の要衝という立地や城下町の発展性を考えても、武田親子にとって本当に手に入れたかったのは高天神城以上に掛川城だったのではないでしょうか。私なら間違いなく、高天神城よりも掛川城の攻略・確保を最優先にします。
仮に武田軍が掛川城を完璧に抑え込んでいたならば、徳川軍に対する強力な防壁となり、前日訪れたあの諏訪原城が落ちることもなかったでしょう。そう考えると、「落ちない硬城・掛川城を制することができなかったこと」こそが、武田家滅亡へ向かう致命的なターニングポイントの一つだったのではないか――。
真夏の酷暑の中、古城から本丸までを自らの足で歩き尽くしたからこそ辿り着けた、歴史のifに思いを馳せる最高の攻城体験となりました。
2026年7月に460万人突破!木造復元・掛川城天守閣の魅力

1994年(平成6年)4月、日本初の本格木造天守として復元開門した掛川城。開門から約32年を経た2026年7月には、累計登城者数が460万人を突破しました。
コンクリート製の再現天守とは異なり、樹齢数百年を超える青森ヒバを使い当時の工法で復元されたからこそ、今もなお多くの城郭ファンを引き付けて止みません。
一歩館内へ足を踏み入れると、心地よい木の香りと重厚な木組みの美しさに一瞬で目を奪われます。
【体験談】掛川城の「58度急階段」は本当に怖い?丸岡城と比較してみた
掛川城天守閣の一番の名物であり、訪問者が最も気になるのが2階から最上階へと続く傾斜58度の急階段です。
現存天守「丸岡城」と比べた恐怖度
事前情報では「階段が急で怖い」という口コミもあり少々身構えていましたが、実際に登ってみた正直な感想としては「そこまで恐怖感は抱かなかった」というのが本音です。
というのも、日本最古級の現存天守として知られる福井県の丸岡城(傾斜約67度)はロープをしっかり握りしめながら登るスタイルですが、掛川城の階段には頑丈な手すりがしっかりと設置されているためです。
丸岡城の急階段を経験したことがある方であれば、比較的身構えずにスムーズに登ることができます。
【現地で分かった】手すりの構造やすれ違いの注意点【現地で分かった】手すりの構造と安全面
傾斜58度とハシゴに近い角度の迫力は圧巻ですが、階段の真ん中(中央)にも頑丈な手すりがしっかりと設置されています。

- 中央手すりは登り・下りで共有:真ん中の手すりは登る人と降りる人の双方が共有して使います。混雑時やすれ違いの際は、お互いにしっかり手すりを譲り合って移動しましょう。
- 丸岡城との違い:ロープを握りしめて登る丸岡城に対し、掛川城は中央の手すりを掴んで身構えずに登れるため、急傾斜の割に恐怖感は少ないです。
- 両手を空けておくのが鉄則:手すりを掴む手が塞がると危険です。カメラやスマホはストラップで首から下げるかリュックに入れ、常に片手が手すりを握れる状態で安全に移動しましょう。
無人の階段写真を撮るなら「8:40(開館20分前)」に並ぶのが正解!
天守内部の木造美や急階段の写真を人の映り込みなしで撮影したい場合、訪問する時間帯が極めて重要になります。
今回、開門(9:00)前の8時50分頃から並んだところ、すでに10人ほどの列ができていました。
しかし、券売機で入場券を購入した後、先行していた6人ほどがすぐには天守内部へ入らなかったため、運よく4番目で天守内部に入場成功! 次から次へと人が天守へ入ってきたため、開館直後の誰もいないタイミングで圧巻の階段写真を撮影することができました。

先頭を狙うなら10分前では遅いかも。先頭を狙うなら開館20分前がよいでしょう。
綺麗な画角で写真を収めたい方は、開館20分前の8:40着を目指して並ぶのがベストな立ち回りです。
【最新情報】脱いだ靴は下駄箱へ!両手が空いて登りやすい
以前の訪問者レポなどでは「脱いだ靴をビニール袋に入れて持ち歩きながら登る」という情報もありましたが、現在は入口の備え付け下駄箱に靴を預けるスタイルになっています。
手荷物として靴を持ち歩く必要がないため、片手でしっかりと手すりを掴むことができ、安全かつ快適に階段を移動できるよう改善されています。
全国に4箇所だけ!超貴重な「二の丸御殿」と見逃せない城内遺構
天守閣の急階段を堪能した後は、見逃せない城内の重要遺構を巡りましょう。
現存「二の丸御殿」

天守閣のすぐ隣にある「二の丸御殿」は、江戸時代に建てられた城郭御殿が現存している全国でわずか4箇所(京都・二条城、埼玉・川越城、高知・高知城、静岡・掛川城)のみの超・貴重な重要文化財です。

城主が藩士と対面した「御前等(ごぜんのま)」など、重厚な木造空間を堪能できます。
あわせてチェックしたい定番遺構&撮影スポット

- 大手門:掛川駅から歩いてくると最初に現れる立派な復元門。門越しに見える天守閣のアングルは絶好の撮影スポットです。

- 三日月堀:本丸前に広がるすり鉢状の特殊な堀。堀越しに見上げる天守の姿は圧巻です。

- 十露盤堀:三日月堀背後の堀

- 霧吹き井戸:徳川家康に攻められた際、この井戸から立ち込めた霧が城を包み込み、家康の攻撃を防いだという伝説が残る日本屈指の深井戸です。

本格数寄屋造りで一息つかねば損!「二の丸茶室」

伝統的な木造建築(数寄屋造り)で建てられた風情ある建物で、静かな日本庭園を眺めながらゆったりとした時間を過ごせます。

掛川茶と和菓子を堪能
呈茶サービス(有料)を利用すると、掛川名産の美味しいお茶(深蒸し茶や抹茶)と季節の和菓子を味わうことができます。
天守散策のあとの休憩に最適
傾斜58度の急階段を登り降りした後の水分補給や一休みにもぴったりです。
あわせて見ておきたい!徒歩で行ける前身の城「掛川古城」
掛川城を訪れたら、ぜひセットで足を伸ばしたいのが、東へ徒歩約10〜15分の場所にある「掛川古城(天神山城跡)」です。
掛川古城の歴史と見どころ

室町時代に今川氏の重臣・朝比奈氏によって築城されたお城で、現在の掛川城の前身にあたります。

現在は静かな高台(龍華院周辺)となっていますが、現地には驚くほど巨大で重厚な「大堀切」や土塁の形跡がはっきりと残っています。
【現地注意】古城周辺のアクセス路は道路が超激狭!
掛川古城周辺(龍華院付近)へ車で向かう場合は注意が必要です。

軽自動車でも緊張感があるほど幅が狭い古城周辺の道路。対向車とのすれ違いは不可能です。
写真の通り、周辺の道路は軽自動車やコンパクトカーがギリギリ通れるほどのかなり細い路地・坂道になっています。

大型車(SUVやミニバンなど)や運転やすれ違いに不安がある方は、無理に進入すると詰まってしまう危険性があります。最初から掛川城の「大手門駐車場(有料)」などの広い駐車場に車を停め、徒歩(約10〜15分)で古城まで散策するルートを強くおすすめします。
掛川城へのアクセスと駐車場
アクセス
- 電車:JR「掛川駅」北口より徒歩約7〜10分
- 車:東名高速道路「掛川IC」より約5分
【大手門・近さで選ぶ】掛川城のおすすめ駐車場2選と混雑対策
【大手門・近さで選ぶ】掛川城のおすすめ駐車場2選と混雑対策
掛川城周辺には複数の駐車場がありますが、散策スタイルや目的に合わせて「大手門駐車場」か「掛川城公園駐車場」のどちらかを選ぶのが正解です。
それぞれの特徴と料金、立ち回りのコツをまとめました。
おすすめ駐車場比較(一覧)
| 駐車場名 | 料金 | 収容台数 | 特徴・こんな方におすすめ! |
|---|---|---|---|
| 大手門駐車場 (一番おすすめ) | 30分 100円 | 約200台 | 【城下町散策ルート】 大手門のすぐ横にある大型立体駐車場(日陰あり)。復元された大手門をくぐり、城下町の風情を感じながら天守へ向かいたい方に最適です。 |
| 掛川城公園駐車場 | 30分 100円 | 約58台 | 【天守・御殿へ最短ルート】 城の北東側に位置する平面駐車場。天守閣や二の丸御殿、二の丸茶室へ非常に近く、歩く距離を短くしたい方(酷暑の時期や足腰に不安がある方)におすすめです。 |
どちらを選ぶべき?駐車場選びのポイント
- 城郭の雰囲気をフルで楽しむなら「大手門駐車場」 掛川駅から歩く際と同じ「大手門を通る正規ルート」でアプローチできます。立体駐車場のため真夏でも車内が温まりにくく、約200台と収容力も高いため第一候補として最も使いやすい駐車場です。
- 最短距離で体力を温存するなら「掛川城公園駐車場」 天守や二の丸御殿のすぐ近くに駐車できるため、最短ルートで攻城できます。特に夏の厳しい暑さの中で訪問する場合や、サクッと見学を済ませたい場合に重宝します。
【現地注意】前身「掛川古城」へ向かう際の注意点
掛川城とあわせて訪れたい前身の城「掛川古城(天神山城跡)」ですが、古城周辺(龍華院付近)の道路は軽自動車でも緊張するほどの超激狭路・坂道になっています。
大型車(SUVやミニバン等)はもちろん、運転やすれ違いに不安がある方は、無理に古城近くまで車で侵入せず、「大手門駐車場」などの広い駐車場に停めたまま徒歩(掛川城から徒歩約10〜15分)で古城へ向かうルートを強くおすすめします。
駐車後の立ち回りアドバイス
無人の木造天守内部や58度の急階段を綺麗な画角で撮影したい場合は、開館30分前の8時30に大手門駐車場へ車を停め、8時40分までにチケット売り場へ並ぶのがベストなタイミングです。
早めに車を確保し、余裕を持って開館直後の一番乗りを狙いましょう。
掛川城の見学所要時間の目安と料金表
掛川城の見学所要時間の目安
- 天守閣 + 二の丸御殿:約1時間〜1時間15分
- 天守閣 + 御殿 + 掛川古城(徒歩散策):約2時間
掛川城のおすすめセット料金まとめ
| チケット種類 | 対象施設 | 大人料金(高校生以上) | 割引・お得ポイント |
|---|---|---|---|
| 周遊券(4施設共通) | 天守閣 + 二の丸御殿 + 二の丸茶室(お茶・和菓子付) + 竹の丸 | 960円 | 単品で購入(計1,020円)するより60円お得 |
| 天守・御殿 共通券 | 天守閣 + 二の丸御殿 | 410円 | 基本の入場チケット |
※単体料金:二の丸茶室 510円 / 竹の丸 100円
天守の階段を登ったあとに茶室でお茶と和菓子をいただき、そのまま近接する竹の丸まで巡るなら、「周遊券(960円)」を購入するのが最もスムーズでお得です。






