長浜城の見どころ徹底解説!豊臣秀吉の「出世城」を巡る旅

城旅

長浜城とは?天下人・秀吉のサクセスストーリーの原点

長浜城は、誰もが知る天下人、豊臣秀吉(当時の名:羽柴秀吉)が、戦国時代に初めて一国一城の主となった記念すべき城です。

天正元年(1573年)、秀吉は織田信長に従い、浅井氏を滅亡させるという大功を挙げました。その褒美として、浅井氏の旧領の一部(北近江三郡)を拝領し、現在の長浜の地に新しい城を築きます。

この城こそが長浜城であり、秀吉はそれまで「今浜」と呼ばれていた地名を、主君・信長の一字を拝領して「長浜」と改めました。長浜城と城下町の経営は、秀吉が後の天下統一に向けた領国経営や政治の基礎を築いた場所であることから、「出世城」と呼ばれ、今も多くの人々に親しまれています。

現在の天守閣は、昭和58年(1983年)に復元されたもので、内部は長浜城歴史博物館として公開されています。単なる復興天守ではなく、秀吉の夢とロマンが詰まった歴史の出発点として、その魅力を深く掘り下げてみましょう。


長浜城の必見スポット:絶景と歴史を体感する

長浜城を訪れた際に、特に見ていただきたい必見スポットを5つご紹介します。

360度の大パノラマ!天守閣展望台

長浜城観光のハイライトは、天守閣の最上階(5階)にある展望台からの眺めです。ここは、まさに秀吉が見たであろう景色を追体験できる場所です。

  • 眼下に広がる琵琶湖:長浜城は、琵琶湖の水運を利用した「水城(みずじろ)」としての特徴を持っていました。展望台からは、城が湖にせり出していた様子を想像できます。
  • 歴史の舞台を一望:遠くには賤ヶ岳の戦いの舞台となった賤ヶ岳や、関ヶ原の戦いの地方面を望むことができます。秀吉が天下人への道を駆け上がった歴史の舞台が、目の前に広がります。
  • 街並みと伊吹山:秀吉が整備した城下町(現在の長浜市街)と、霊峰伊吹山の雄大な姿を同時に楽しめます。

「秀吉と長浜」を知る 長浜城歴史博物館

天守閣の内部は、長浜の歴史と文化に特化した博物館です。

  • 秀吉・三成の足跡:豊臣秀吉をはじめ、秀吉の側近として後に活躍する石田三成など、長浜ゆかりの人物の生涯や、当時の様子を伝える貴重な史料が展示されています。
  • 豊臣兄弟の絆:秀吉が城を留守にしていた間、弟の豊臣秀長が城代として長浜城を守り、領国統治の手腕を磨きました。展示を通して、天下統一を支えた豊臣兄弟の活躍を知ることができます。

春の絶景!「日本さくら名所100選」の豊公園

長浜城は、城跡全体が豊公園(ほうこうえん)として整備されています。

  • 桜の名所:特に春は、公園を埋め尽くす約600本の桜が咲き誇り、「日本さくら名所100選」に選ばれるほどの美しさです。天守閣と桜、そして琵琶湖が織りなす景観はまさに圧巻で、この時期を狙って訪れる観光客も多くいます。
  • 城の遺構:公園内には、秀吉ゆかりの太閤井戸跡や、当時の本丸石垣など、かつての城の遺構が点在しています。
長浜城の豊公園の桜

秀吉が残した遺構を巡る(周辺)

長浜城は廃城となり、その資材の多くは他へ転用されました。

  • 大通寺の台所門:長浜城の大手門(追手門)を移築したと伝えられており、明智軍による攻撃の際の弾痕が残るとも言われています。
  • 彦根城の天秤櫓:対岸にある彦根城の象徴的な建物も、長浜城から移築されたという説が有力です。

アクセスと周辺観光情報

項目詳細
所在地滋賀県長浜市公園町10-10(豊公園内)
電話番号055-935-5010
公共交通JR琵琶湖線(北陸本線) 長浜駅から徒歩約10分。駅からのアクセスが抜群です。
北陸自動車道 長浜ICから約15分。公園内に駐車場もあります。

秀吉が残した遺構を巡る(周辺)

長浜城を起点に、秀吉が築いた城下町を散策するのも楽しみ方の一つです。

  • 黒壁スクエア:古い街並みが残り、ガラス工芸品店やカフェなどが集まる人気の観光エリア。長浜城から徒歩圏内です。
黒壁スクエア
黒壁スクエアの風鈴
  • 長浜曳山(ひきやま)博物館:秀吉が奨励した祭礼に由来する、豪華絢爛な山車「曳山」が 展示されており、長浜の文化の中心となっています。

長浜城は、復元された天守閣ではありますが、秀吉が初めて自分の力で城と街を築き上げたという歴史的ロマンに満ちた場所です。琵琶湖の雄大な景色とともに、天下人・秀吉の「出世」の原点をぜひ肌で感じてみてください。