真田昌幸ゆかりの地へ!岩櫃城跡登城記:難攻不落の山城は熊鈴が必須だった

岩櫃城跡登城記:難攻不落の山城は熊鈴が必須だった 城旅

2025年11月16日、ついに念願の岩櫃城跡を訪れました。

大河ドラマ『真田丸』でも描かれた、真田昌幸の知謀と武田家の運命が交差した山城です。事前に調べていた通り、ここは城跡というより、完全に「山」でした。

岩櫃城跡登城記

岩櫃山
岩櫃山
城マニア
城マニア

この写真は岩櫃城跡を紹介する記事によく出てくると思う。これは潜龍院跡付近の岩櫃山古谷登山口駐車場で撮影した。

わずか10分で引き返した緊迫の山道

平沢登山口駐車場に車を停め、熊鈴を携えて岩櫃山登山口三合目から本丸を目指しました。

熊出没注意
熊出没注意

駐車場や案内所にはちらほら人の姿があったため、山道も人がいるだろうと高をくくっていましたが、これが誤算でした。登山口に設置された「熊注意」の看板が、すでにただならぬ雰囲気を醸し出しています。

本丸跡へ
本丸跡へ

本丸跡まではわずか20分程度の距離。登り始めてから5分ぐらい経った頃でしょうか。山坂の途中で熊鈴と賑やかな声が聞こえてきました。山に入ってから初めて人と出会いました。3人組の女性でした。彼女たちはとても楽しそうで、その明るい声は印象的でした。

しかし、そのグループを境に山道は再び静寂に包まれ、誰ともすれ違わない山坂を5分ほどゆっくり歩いたところで、決断を下しました。

「誰もいない山の中で、熊鈴の音だけが響く。」

周囲に人が全くいない状況での熊への不安と、山特有の心細さが勝り、不本意ながら撤退することにしたのです。わずか20分の登りですが、孤独と隣り合わせの山城登りであると痛感しました。

引き返す途中で、本丸を目指す楽しそうなご家族連れとすれ違いました。最後尾からついていこうかという考えも頭をよぎりましたが、潔く断念。この「難攻不落の要害」は、私の心を打ち砕くに十分な威圧感を持っていたようです。

先ほどすれ違った賑やかなグループの明るい声と、熊の不安に苛まれて引き返す孤独な自分との対比に、なんとも言えない気持ちになりました。「この静かな山道を楽しむためには、やはり人数が必要なのか」と、装備だけでなく「チーム」の重要性を痛感させられました。

車で実感した岩櫃城の「広大さ」

潜龍院跡
潜龍院跡

登頂は断念しましたが、せっかくの訪問です。真田昌幸が武田勝頼のために急造させた「潜龍院跡」へ向かいました。

ここで岩櫃城跡の広大さを身をもって実感します。潜龍院跡まで徒歩だと1時間近くかかる距離だったため、車で移動することにしました。

事前に知識として知っていた「東京ドーム約4.5個分」という規模が、単なる数字ではなく、周辺史跡が点在する広大な城域として、初めてリアルに感じられた瞬間でした。

なんとも言えない歴史の皮肉

今回は残念ながら本丸からの絶景を見ることは叶いませんでしたが、人のいない静寂の中で、この城が持つ歴史の重みは深く感じられました。

  • 勝頼を救うはずだった忠誠の城。
  • その勝頼の死によって、真田昌幸が独立大名として飛躍するきっかけとなった城。

この歴史の皮肉に思いを馳せると、「なんとも言えない気持ち」になります。

そもそも岩櫃城とは?難攻不落の「天険の要害」

岩櫃城は、吾妻川の北岸、岩櫃山の中腹に築かれた大規模な山城です。周囲を険しい断崖と深い谷に囲まれた自然の地形を最大限に利用し、人工的な防御施設を組み合わせた「難攻不落の要害」でした。

  • 所在地: 群馬県吾妻郡東吾妻町
  • 歴史的価値: かつては武田信玄の重要な拠点の一つであり、甲斐の岩殿城などと共に「武田領内の三名城」と称されました。
  • 広さ:国指定史跡の指定面積は東京ドーム換算で4.5個。城下町や関連防御施設までを含めた最大規模の縄張りの広さは東京ドーム換算で29個。

この城の堅固さこそが、真田一族が乱世を生き抜くための礎となり、あの歴史的なドラマの舞台となったのです。

見学したかった岩櫃城跡の【見どころ】

岩櫃城跡は、その防御遺構の迫力と、本丸からの雄大な眺望が見どころと言われています。

  • 深く長い「竪堀(たてぼり)」の迫力
  • 本丸と二の丸を分断する堀切(ほりきり)
  • 土を盛り上げて作った土塁(どるい)
  • 周辺の山々や、かつての真田領が一望できる大パノラマ

見学した岩櫃城跡の【見どころ】

潜龍院跡
潜龍院跡

岩櫃城といえば麓に残る潜龍院(せんりゅういん)跡が有名です。

ここは、武田勝頼を迎え入れるため、昌幸がわずか3日で急造させたと言われる御殿の跡です。歴史が変わる可能性があった「幻の御殿」の石垣を見ることで、岩櫃城を巡るドラマが一層深く感じられるでしょう。

登城の準備とアクセス情報

岩櫃城跡は気軽に登れる山城ですが、安全に楽しむための準備は必要です。

熊鈴は身につけましょう。

項目詳細
所要時間登山口から本丸跡まで:約15分~20分(休憩含まず)
登城ルート平沢登山口(一本松)ルートが一般的で整備されています。
必須の装備歩きやすい靴(スニーカーやトレッキングシューズ)、飲料水、タオル。山道のため、運動に適した服装が必要です。
アクセス車: 関越自動車道「渋川伊香保IC」から約1時間。
電車: JR吾妻線「岩島駅」から徒歩約40分、またはタクシー利用。